十七話
十七話
だが、そこで何かに気付いたように、うん? と司影が眉をあげ、
「でも、待てよ。お前はガソリンの部分の『精神集中』が弱いんだろ? だからあんな変てこな飾りつけもしてたんだし……ってことはさ、エンジンの部分の『魔力』もあんま効率よく働かないだろ? なのにオマエ、一瞬でオレの寒気取り除いたぞ。さっきの『意志が弱い奴は色々な準備をする』って言う話と矛盾してる」
椅子に座ったまま昇を見つめている。
「……そういうとこだけ鋭いな、お前」
やれやれと首を横に振り、再び椅子に腰を下ろす。
「黙って聞けよ一回しか言わんから。訳ありで、俺は自分の力だけじゃ一部を除いて、魔術はほとんど使えない。それこそ初歩中の初歩のものも」
「は?」
司影の呆然とした呟きにも昇は答えない。
「だから、俺は知り合いが作った呪符を使った。呪符に込められた魔力そのものを効率的に扱うために、場の準備を整えたんだ。で、ここからが本題だ」
息を一つついたが、司影には何も言わせずにまた口を開く。
「ここには『こっくりさん』による『魔力』が『残留』してたってのはさっき言ったな。そのせいで場の空気が歪んで、人に悪影響を与えていたんだよ。心理的なストレス、ひどいのになってくると自殺しちまうようなものがな。それを処理するためにあんな事をやってたんだ」