三日月の絆

回想

回想

どれだけ、はしったんだろう?

 あしのいたみなんて、どうでもよかった。

 つかれたことなんて、どうでもよかった。

からだがあめでつめたいことなんて、どうでもよかった。

いたかったのは、からだじゃなくて。

だいじに、こころにしまっておいたなもの。

それがガラガラおとをたてて、つみきのようにくずれた。

さむかったのは、からだじゃなくて。

ぽっかりあいた、むねのすきま。

ぴか!

かみなりがなって、すごいおとが、みみをやぶくようになる。

あめはどんどんふってきて、やみそうにない。

……ぼくは、びくびくしている……

ないても、ぼくをたすけてくれるひとはだれもいない。

そとのかぜはとてもつめたくて。

めのおくのなみだまで、こおりそう。

……このまま、こころもこおったらいいのに。

そうすれば……そうすれば、ぼくは、